しかし、2025年4月からの見直しにより、離職期間中や離職日前1年以内に、自ら雇用の安定及び就職の促進に資する教育訓練を行った場合には、給付制限を解除します。さらに、原則の給付制限期間を2ヵ月から1ヵ月へ短縮します(5年間で3回以上の自己都合離職の場合の給付制限期間は3ヵ月)。
もし今年度末までに自己都合で退職しそうな従業員がいたら、このことを伝えてあげるといいかもしれませんね。
■育児休業給付の財政基盤の強化=保険料率の引き上げ(2025年4月1日~)
育児休業給付とは、子の出生後8週間や1歳までに育児休業を取得した場合に、雇用保険の被保険者に支給される制度です。
支給額は年々増加しているため、国庫負担を増やしつつ、今後の保険財政の悪化に備えて、保険料率を2025年度から0.5%に引き上げる改正をしつつ、実際の料率は保険財政の状況に応じて弾力的に調整する仕組みを始めます。
ただし、前年度や現行年度、翌年度の財政を考慮して、0.4%に据え置くこともできるとされています。
なのでいつから0.5%になるかどうかはまだ不明です。
■教育訓練中の生活を支えるための給付の創設(2025年10月1日~)
労働者の主体的な能力開発(リ・スキリング)をより一層支援する観点から、離職者等を含め、労働者が生活費等への不安なく教育訓練に専念できるように、被保険者が教育訓練を受けるための休暇を取得した場合に、基本手当(失業保険)に相当する額の給付として、賃金の一定割合を支給する教育訓練休暇給付金が支給されることとなりました。
これにより、無給の休職(休暇)制度であっても、教育訓練休暇給付金が支給されることになるため、労働者のリ・スキリング促進のための制度設計が容易になるものと思われます。
■雇用保険の適用拡大(2028年10月1日~)
雇用労働者のなかで働き方や生計維持の在り方が多様化し、週間就業時間が20時間未満の雇用者数が500万人を超えています。こうした動きに対応するため、2028年10月からは雇用保険の被保険者の要件のうち、週所定労働時間を「20時間以上」から「10時間以上」に変更し、適用対象を拡大します。
被保険者期間の算定基準も従来は「賃金の支払の基礎となった日数が11日以上又は賃金の支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある場合を1月とカウント」としていましたが、改正後は「賃金の支払の基礎となった日数が6日以上又は賃金の支払の基礎となった労働時間数が40時間以上ある場合を1月とカウント」とします。
また、失業期間中に労働した場合、1日の労働時間が「4時間未満」であれば失業日と認定されていた基準を、「2時間未満」とします。
要は上記の現行水準を2分の1したものへと変更されるということです。
やはり特に大きい改正である、2028年の雇用保険の適用拡大は、まだ数年先とはいえ、人事労務担当者としては知っておかなければならない改正点になります。
社内対応として何があるのか、今一度ご確認ください。